オペレーター·トレーニング·システム(OTS)活用事例

カナダSuncorEnergy社のUniSim®Operationを用いた取り組み

立ちはだかるプロセス制御システム運転課題

Today's Challenges

 今日の世界のプロセス制御システムにおいて、効率的に業務を行うための装置とトレーニングは、高額なプラント資産を制御する担当者にとって必須のものとなっています。

 どのような種類のプラントであろうとも生命を脅かすこと、莫大な損害を与える結果につながるために運転員は決して誤判断をしてはいけません。プラント運転員はすべてのプロセスが適切に運転しているかを確かめ、装置の稼働状況を常に管理します。

 運転員は頻繁に適用可能な範囲においてプロセスの効果を最大に保つために調整を行い、圧力、流量、温度を継続的に確認します。また、潜在的なものや実際の問題を特定し最少の労力でそれらに迅速に適切な対応をしなければなりません。

 彼らの業務要求にも関わらず、一度も非常事態や運転転換など重要な経験をしたことがない多くの若い運転員がその責任を負っています。

緊急事態において適切な行動を行うための唯一の方法はそれに備えることです。

プラント運転教育担当者

 シミュレーショントレーニングは運転員に緊急時や新規プラントのスタートアップやシャットダウンの現実的な練習を提供するために必要とされています。シミュレーターはシステムの担当者に運転員のトレーニングと評価を客観的に行うことを可能とし、安全とプラント運転の重大な側面をすべて確実なものとするために費やされる時間を明確にすることができます。

Suncor Energy社に向けたソリューション

suncor sand oil refinery

 運転員トレーニングシミュレーター技術はSuncor Energy社の抱える課題を支援することで安全で効率的なプラントのスタートアップを可能とします。

 Suncor社は業務を実行するための適切な手法と技術を従業員に提供し、さらに現在、Suncor Energy社の新規プロジェクトのためにシミュレーションを新たに構築しています。

 ハネウェルの高性能UniSimシミュレーション環境はSuncor社の 一日220,000バレルをアップグレードするPre-MATステージに構築されました。プラントのライフサイクルを通してプラント性能を改善する手助けを行います。(図Suncor社製油所)

 Suncor社はUniSimの高度なハネウェルUOPの最適化機能を用いることが可能であり、3つのOTSシステムを7つのプラント施設にわたってコークス炉、脱硫、ディーゼル、軽油、ナフサ、水素、用役などの装置に用いています。

 Suncor社におけるシミュレーターの種類は: 既存と新規のアップグレーター向けの高性能な運転員トレーニングシミュレーターとしてFireBag Stage 3, Voyageurに導入されています。

これらの運転においてUniSimソリューションは以下の用途に使用されます。

  • 新設の制御室での運転員トレーニング(スタートアップ、シャットダウン、緊急時対応方法)
  • 既存制御室での再教育トレーニング(スタートアップ、シャットダウン、緊急時対応方法)
  • 高度プロセス制御 advanced process control (APC) のプラットフォームと最適化
  • DCS制御とロジックの検証
  • プラントの運転手順の検証と改善
  • シナリオ分析(想定条件でのプラント運転訓練)
  • 新規の制御方針の開発と試験向けのエンジニアリングツール
最善な訓練指針とは

better trained operators

 Suncor Energy社のシミュレータープログラムは3rd Party、供給会社、所有者からなる統合されたチームによる方針に基づいて行われます。

 成功のカギとなるのは、総合試験と質の高いプラントデータ/情報、トレーニングを円滑にするためのDCSのデータベース/トレーニング システム、そして実際のプラントとシステムと同一の「見た目」と「使用感」を備えた高性能なシミュレーションプラットフォームを含みます。

 プログラムは効果的な運転員トレーニングのための効率的な時間を提供し、強固なチーム関係と連帯感から利益を得ます。

 

 

Suncor社の経験に基づいたシミュレータープログラムの推奨されるベストプラクティス

  • 主要制御室の近接した場所へのシミュレーター室の配置選択
  • 実際の制御室と同一のシミュレーターコンソールと画面、さらに運転員の椅子などの同じ環境構成
  • シミュレーション室の防音対策は必須
  • 従業員はシミュレータートレーニングを受ける前に必ず構成されたプラントプロセスに精通する必要
  • トレーニング時間は一日8時間を超えないこと—従業員に過負荷やストレスを与えることは無意味です
  • 再教育コースは運転能力が改善されたかを確認するために初回のトレーニングから3ヶ月以降に設定
  • 最低2回/年、パネルオペレーターは彼らの運転配置における能力を明らかにする必要があります—緊急時対応方法とスタートアップ、シャットダウン手順を評価すること
  • 安全の確保と時間/費用を削減するためにプラント稼働前には6ヶ月間のシミュレータートレーニングを実施
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