UniSim Designは、化学工学産業で一般的に使用される成分の多くは内蔵成分として各種物性データが入っておりますが、内蔵データにその成分が無い場合は、仮想成分 (Hypothetical) を作成する必要があります。
UniSim Designでは、純成分、混合成分、固体を仮想成分として定義し、シミュレーションに使用することができます。一度作成した仮想成分は*.hypファイルとして保存でき、他のシミュレーションでも使用できます。
仮想成分の物性推算には以下の方法があります。
- 対応状態原理の応用 (臨界温度・臨界圧力・臨界容積から各種物性を推算)。
- 分子構造からの物性推算。
- 実験値や文献値の入力。
仮想成分の作成手順
- Simulation Basis ManagerのHypotheticalsタブでAddボタンを押すと、Hypo Group (仮想成分グループ) 画面が表示されます。
- Hypo Group画面の下のほうにあるAdd Hypoボタンで仮想成分を作成します。 (Add Solidボタンで仮想固体を作成できます)
- Hypo20000*という名前の仮想成分ができますので、NBP(標準沸点)や液密度を入力します。名前は自由に変更できますが、内蔵成分を仮想成分を区別できるように名前の最後に必ず*が付きます。全ての項目に物性を入力する必要はありません。分からない物性はEstimate Unknown Propsボタンで推算させます。この推算はEstimation Methodsボタンで推算方法の細かい設定が可能です。
分子構造が分かっている場合はUNIFACボタンを押して分子構造を入力します。推算精度を上げるために、分かっている物性はできるだけ入力するようにします。 - 作成した仮想成分をシミュレーションで使用できるようにするために、Component List画面のAdd Groupボタンで成分登録を行います。
以上で作成した仮想成分をシミュレーションで使用できるようになります。