Adjust機能とは、プロセスフロー上のあるプロセス値(温度・圧力・流量など)をユーザーの指定した値になるように、何かの値を調節する機能です。

例えば、ハイドロカーボンをスチームリホーミングするプロセスの場合、改質ガス (Reformed Gas) の水素分率を60mol%にするように、スチーム量を自動的に計算させます。この場合、UniSim Designモデルは下図のようになります。

調節したい値 (Target Variable) = Reformed Gas 水素濃度
調節する値 (Adjusted Variable) = Steam流量

但し、ここで気を付けなければならないのが、解が複数ある場合です。下図のように水素濃度が60%になるスチーム量(解)が2つあると、希望していない解で収束する可能性があります。

このように解が2つ以上ある場合は、ユーザーがよくチェックする必要があります。UniSim Designだけではなく、他の収束ロジックも複数個の解がある場合は同じくよく見てみる必要があります。

UniSim Designの場合は、解の上限・下限を設定するなどいろいろなオプション設定で最適な解を導くように設定できます。Adjust機能は便利ですが、一度ケーススタディを行って解が複数ないか確認するようにして下さい。