商用プロセスシミュレータには、プログラム構造からEquation Oriented (EO) 型とSequential Modular (SM) 型に分類されます。
SM型は、プロセスの上流から1単位操作毎 (1ブロック毎) に順番に解いてゆきます。
それに対して、EO型はプログラム内部で用意された方程式郡を同時に解いてゆきます。
例えば、バルブの圧損とその入口圧力・出口圧力は
(入口圧力) - (バルブ圧損) = (出口圧力)
という方程式が成立しています。このような方程式郡が全ての変数に対して成立しているのがEO型です。
機器を挟んで、圧力や温度も下図のように方程式が成立しています。
EO型のメリットとして、
- リサイクルループがある場合、計算速度及び収束性が優れている。
- プロセスの下流から上流へ計算できる。
- プロセス最適化や感度解析に適している。
- モデル全体の計算が完了している必要がない。 (方程式から解ける箇所だけ解く)
- 外部データやプラントオンラインデータのリアルタイム通信が容易。
などがあり、ハネウェルの『UniSim Design』も EO型プロセスシミュレータに分類されます。