下図のような、ある閉じられた配管があったとして、

入口弁をちょっと開けて、すぐ閉めた場合、配管内の圧力伝播は下図のように伝播してゆくと想像される。

そしてその圧力伝播が配管出口まで到達すると、出口弁が閉められているため、その圧力伝播は今度は逆に出口から入口に向かって伝播すると思われる。

この現象をダイナミックシミュレーションで再現してみた。

UniSim Design内蔵のCompressible Gas Pipeユニットを使用して、ダイナミックモデルを作成した。このユニットはCFD等の流体解析で用いられるメッシュを細かく刻んでモデル方程式を解く手法で、連続的に配管内の変遷を微積分計算していきます。

ダイナミックでの計算結果を見てみると、配管入口 (赤線) がまず圧力上昇し、次に配管入口から10mの箇所 (緑線) の圧力が上がり始めというように圧力伝播の様子が見られます。

また、圧力伝播が配管出口に到達すると (9.12分)、今度は圧力伝播が反射して上流へ伝達していっています。このユニットを使用して、圧力伝播や水撃・ウオーターハンマリングなどの検討が出来そうである。


赤線-配管入口
緑線-配管入口から10m
青線-配管入口から20m
紫線-配管入口から30m
青点線-配管出口
緑点線-配管出口から10m前